都市開発

建物の付加価値を高めるために追求する

大矢 遼太の写真

都市開発

建物の付加価値を高めるために追求する

国内の投資開発案件の企画提案や、プロジェクトの事業推進を担うのが、大矢が所属する開発事業部だ。大成建設が自ら事業主となり、先進的なオフィスビルをはじめとする複合開発に主体的に取り組むところが大きな特徴といえる。大矢が現在取り組んでいるオフィスビル開発では、デベロッパーと連携しながらオフィスや店舗エリアなどの建築計画、商品企画、管理運営などを検討。「建物を建てて終わりではなく、管理運営を見据え、建物の付加価値を高めるための検討が重要です。オフィス利用者や地元の方々のクオリティ・オブ・ライフ向上に資する、新たなビジネス拠点の創出を目指しています」

INTERVIEW

大矢 遼太の写真

大矢 遼太

RYOTA OHYA

理工学研究科 建築学専攻 修了
2015年入社

※内容は取材当時のものです

仲間と達成した地図に残る仕事

歴史や地元の想いを知る先に、いい街づくりがある

入社5年目、大矢は大きなプロジェクトに主担当として携わることになった。広島市の中心部で行われているPark-PFI事業である。Park-PFIとは、公園に店舗などの施設を設置して運営する民間事業者を、公募によって選定する制度のことで、公園整備・管理運営に民間投資を活用することで財政負担を軽減しつつ、公園の魅力向上や利便性を高めることを図る仕組みだ。

大成建設は事業主の一員として、デベロッパーや地元企業とともにコンソーシアムを組み、同プロジェクトに取り組むことになった。とはいえ、当時は大成建設としてもPark-PFI事業の実績はほとんどなく、広島市内における街づくりの実績も豊富とは言い難かった。それだけに、将来につながる挑戦的なプロジェクトとして位置付けられていた。

初の試みだけあって、コンソーシアム結成当初、大矢は地元企業との信頼関係を築くことに苦心していた。そのため、まずは信頼できるパートナーであると認識してもらわなければならない。プロジェクトを成功させるためには、コンソーシアムを構成する全社が同じゴールを目指して団結することが大前提であり、そこから良い仕事につながっていく。そこで大矢は、地元の方々の想いを理解し、信頼関係を構築するため、広島という街の歴史を徹底的に学んだ。

「図書館に行って資料を調べたり、街を練り歩いたりして、広島の歴史や街の成り立ちを深く勉強しました。打ち合わせには、極力対面で出席するよう心がけ、問い合わせには迅速な対応をするよう努めました。また、コンソーシアムのプロジェクト担当者と瀬戸内海のマラソン大会に出場したこともあります。自ら進んで地元に入り込み、広島の未来を考える当事者になることで、プロジェクトに対する愛着が強まり、徐々に地元の方々とも打ち解けることができるようになりました」

すると、コンソーシアムを組む地元企業からも、積極的に相談を持ち掛けられるようになり、本音を交えた意見交換が増えていった。このように一体感を醸成できた結果、2021年8月に認定計画提出者として選ばれ、22年4月に無事起工式を迎えた。

「起工式の後も、コンソーシアムの関係者が集まり、河川敷で一緒にピクニックを楽しんだり、フットサルチームを作って一緒に汗を流すほどに結束力が高まっています。このプロジェクトを通じて、現地に足を運び、自分の目で見て、話を聞き、想いを共有することで、当事者になることの大切さを学びました。この経験を今の部署でも生かしながら、大成建設らしい街づくりを推進していきたいです」。大矢は公園完成前にプロジェクトを離れることになったが、開業時には地元企業の方々はじめ、プロジェクト関係者に笑顔で再会できることを楽しみにしている。

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仕事について

  • 仕事のやりがいは何ですか?

    設計や施工に関する専門性を持った方々や、作業所・本支店を支える事務・管理の方々と一緒に「モノづくりを体現できること」が一番の醍醐味です。都市開発の仕事は規模が大きく、関係者も多いため、様々な場面で課題に直面することも多々ありますが、各部署の強みを活かし、弱みを補完し合いながら、「オール大成」のチームを組んで、同じゴールを目指せるところに面白みを感じます。

  • 入社理由は何ですか?

    一緒に働きたいと思える人、こうなりたいと思える先輩が一番多かったのが大成建設でした。例えば、OB・OG訪問のとき、メールの送り方や話し方など社会人としての基本を厳しく教えてくれる方に出会いました。一学生に対しても親身に情熱をもって接してくれたことが印象的でした。こういう人たちと一緒にチームを組んでモノづくりに関わりたい。それが大成建設を選んだ大きな理由の一つです。

  • あなたにとって「地図に残る仕事。」とは?

    “想い”をカタチにする仕事だと思っています。その街の歴史や文化、風土を深く理解して、そこに暮らす人々や利用する人々の様々な想いを想像しながら、モノづくりを進めていくことを大切にしています。現在担当している案件についても、オフィスビルで働くワーカーにとって居心地の良いオフィスとは何なのかを追求しながら、謙虚に、そして情熱をもって取り組んでいきます。

  • 今後の目標を教えてください

    駅前再開発など建築・開発だけでなく、土木も関わる大規模プロジェクトで活躍したいです。そのプロジェクトの旗振り役として、お客様など社外の方はもちろん、社内の各部署からも頼られる都市開発担当者でありたいと思います。プロジェクトのことは「大矢に聞けば間違いない」と思ってもらえるよう、「日々勉強・日々改善」をモットーに、失敗を恐れずどんなことにも挑戦し続けたいです。

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