エンジニアリング

工場建設の川上から川下まで司る

エンジニアリング

工場建設の川上から川下まで司る

製薬工場や化学工場、半導体製造施設、物流施設、水族館といった特殊施設におけるコンサルティングから企画、設計、積算、施工、メンテナンスまでをトータルに手がける大成建設のエンジニアリング本部。熊谷は主に、医薬品の製造施設を担当している。「現在は製薬会社の増築工事に携わっています。なかでも医薬品の生産設備やそれらを動かすために必要な製薬用水、圧縮空気などを供給するユーティリティ設備を担当しています。工場内部の設計や、作業所での施工管理などを行い、プロジェクト全体を見渡す役割を担っています」

INTERVIEW

熊谷 健太朗の写真

熊谷 健太朗

KENTARO KUMAGAI

工学研究科 電気電子工学専攻 修了
2015年入社

※内容は取材当時のものです

仲間と達成した地図に残る仕事

「熊谷さん、また来てください」

大成建設におけるエンジニアリング部門は、特殊な立ち位置にある。オフィスビルやトンネルなどの工事において、工程ごとに担当が分かれる他の職種と異なり、施設の計画から設計、施工など、プロジェクトの川上から川下までを一人で担当するトータルプランナーとしての顔を持つからだ。熊谷は工事の全てに携わることのできるエンジニアリングの仕事に魅了されていた。

「お客様に親身に寄り添いながら、そのご要望を実現することが私の仕事です。仕事の領域は非常に幅広いのですが、その分技術者としてのスキルは上がり、一つひとつの案件に対する思い入れも強くなります」

そんな熊谷が、富山県のとある製薬工場の建設現場への赴任が決まったのは、入社6年目だった2020年のこと。担当することになった製薬工場は、入社3年目のときに、新築工事の際にも携わったゆかりのある場所だった。今回は、その工場の増築工事。新築時と異なるのは、プロジェクトリーダーを任されたことだ。

「工場建設においては、敷地内全てに生産施設を建てるのではなく、将来用にスペースを空けておくことがよくあります。本件はお客様の工場における生産能力を向上させるために、空きスペースに施設を増築させるプロジェクトでした。新築時は先輩のもとでプロジェクトに携わりましたが、今回はプロジェクトリーダーを拝命しました。工事の工程管理だけでなく、実際に機械を納入する機械メーカーとお客様の間に立ち、新築時に比べ使いやすく、一層効率化された設備の施工が求められました」

熊谷は新築時の状況を把握しているため、どこに気をつけなければいけないかも理解していた。単に増築することで生産能力を上げるだけでなく、工場稼働時に作業をするオペレーターが、効率的に仕事ができるようにするにはどうしたら良いか。機械メーカーの担当者たちと頻繁に情報を共有しながら、増築工事を進めていった。新築時は先輩が何でもやってくれていたが、今回は自分がやらなければならない。その使命感が、熊谷を突き動かしていく。小さなトラブルはあったが、周囲と連携しながら着実に進めていった。そして赴任から約一年が経過し、無事竣工のときを迎えた。

「今後新しい工事があれば、ぜひ熊谷さんがまた来てください」。引渡しの際に先方の担当者からかけられた言葉だ。この工場の全てを知る熊谷だからこそ得られた信頼の証だろう。

「これまでの苦労が一瞬にして吹き飛ぶほど嬉しかったですね。お客様からのご要望に対してすぐに応え、改善を重ねていったことで信頼していただけたのかなと思います」。熊谷の仕事への姿勢が、大成建設と製薬会社との良好な関係につながっている。

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仕事について

  • 仕事のやりがいは何ですか?

    エンジニアリングの醍醐味は、なんといってもプロジェクトの初めから終わりまで携われる点にあります。それだけ建物に対する自分の影響力が大きくなります。また大勢の方々の協力のもとで、ここにしかない「一品物」をつくりあげる面白みがあります。大成建設には施工部門や設計部門など、各分野のプロフェッショナルが数多くいます。個々の能力には限界がありますが、プロジェクトチーム全員の力を合わせることで、難局を乗り越えることができています。

  • 入社理由は何ですか?

    学生時代は電気を専攻していたため、周囲の友人は電機メーカーなどに就職することが多かったのですが、私はコンペ対応から設計、施工、運営支援まで一貫して担当することができる建設会社のエンジニアリング部門に魅力を感じていました。また各社の中でも、大成建設のエンジニアリング部門は最も長い歴史を有しており、医薬品施設に関して業界トップの実績と技術力があるため、その最高の環境で仕事に励みたいと思い、志望しました。

  • あなたにとって「地図に残る仕事。」とは?

    お客様をはじめ、プロジェクトの関係者全員の想いや苦労を詰めたものづくりであると考えています。建物の規模が大きくなればなるほど、そこに関わる方々の人数も増え、やりがいと責任感が生まれます。どんな工場や施設も、一つとして同じつくりにはならないため、これだけ大きく、唯一無二のプロジェクトに携われることを大変嬉しく思います。

  • 今後の目標を教えてください

    大成建設には若手でも積極的にチャレンジできる風土がありますので、社内でも例がないような特徴的な案件に携わってみたいと思っています。また今後もエンジニアリング担当としてのキャリアを歩むことになるため、お客様から「熊谷に頼んでおけば大丈夫」と思っていただけるような人材になりたいと考えています。ステップアップしていく過程で、お客様からの信頼を獲得できたら嬉しいです。

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同僚からのコメント

江浦 慶典

エンジニアリング

現在熊谷君とは、複数のプロジェクトを一緒に進めています。様々なことを吸収して成長しようと前向きに仕事に取り組んでおり、分からないことは素直に質問してくれます。一方で、私とはこれまで携わってきた案件が異なるため、私自身が知らないようなことを教えてもらう場面もあります。先輩後輩という関係ではありますが、互いに足りないところを補い合える間柄です。プロジェクトリーダーとしての素質も兼ね備えているので、社内外との折衝を行い、ビッグプロジェクトを進められる社員になってほしいと期待しています。

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