建築創造エンジニア

現場の作業効率化に貢献する

末田 優子の写真

建築創造エンジニア

現場の作業効率化に貢献する

2009年に入社した末田は、施工管理としての現場経験を経て、現在は作業所業務推進センター業務推進室に所属している。全国の作業所の抱える課題を検討し、集約可能な業務を代行して行い、作業所業務の効率化を図る部署だ。末田は現場の担当者と密に連携を取りながら、仮設計画や工事計画の立案、工程検証、工事計画図の作成、施工計画書の作成などを行っている。「建設業は確かに作業の効率化が難しい部分はありますが、働き方改革も進めており、働きやすい風土が徐々にできてきていると思います」

INTERVIEW

末田 優子の写真

末田 優子

YUKO SUEDA

理工学研究科 海洋建築工学専攻 修了
2009年入社

※内容は取材当時のものです

仲間と達成した地図に残る仕事

工事現場に変革を起こす

「何で建設現場って女性が少ないんだろう」。末田は就職活動中、そんな疑問を持っていた。人々の生活に大きな影響を与えている建設業。それほど社会に欠かすことのできない仕事だけに、活躍している女性が少ないことが不思議だった。入社当時、現場で働いている女性社員は数えるほどしかいなかったが、末田は施工管理としてのキャリアをスタートさせた。女性の同僚が少ないため最初は不安を感じていたが、いざ働いてみるとそのイメージはガラリと変わった。

「大成建設は上司・部下に対して何でも意見し合える文化があります。それは男性も女性も変わりません。入社当初から私の意見を聞いてくれましたし、きちんと指導してくれます。また現場の職人さんとのやりとりも初めのうちは緊張していましたが、徐々に仕事を覚えていくなかで円滑にコミュニケーションが取れるようになりました。何より、建物が徐々に完成に近づくプロセスのなかで、上司や作業所の職人さんと接し、技術に触れることで、一人の技術者として成長することができました」

その後、施工管理として様々な現場を経験し、ステップアップを重ねていった末田。2016年には、国家プロジェクトの建設にも携わった。延べ150万人もの作業員が関わる現場で、安全・品質・工程管理を担当した。プロジェクトの規模、使用する重機の数、携わる作業員の人数も、これまでに経験したことのないビッグプロジェクトであったが、それ以上にやりがいが大きかった。

現場での仕事は大きな醍醐味である一方、末田は建設業界全体の課題も感じている。それは作業所における長時間労働だ。建設業界は2024年に、月45時間の残業規制が適用されるが、大成建設は先行して工事現場の生産性向上・作業の効率化に取り組んでいる。末田が現在所属する作業所業務推進センター業務推進室は、その先頭に立つ部署である。

「全国の作業所の工事支援を遠隔で行い、業務を集約させ、現場の仕事をするイメージです。現場の作業を効率化させ、会社全体の労働時間を減らすことが私たちに求められている役割です。実際の現場ではどんなトラブルが起きやすいのか、現場では何が求められているのかなどを考えながら、作業所の担当者と密に連携を図っています。これまでの現場での経験が活かされていると思います」

「長時間労働も、活躍する女性社員が少ない要因の一つであると考えています。だからこそ、現場の作業効率化は欠かせません。非常に大きなやりがいを感じながら成長できる環境であるだけに、もっと建設業を志望する方が増えてほしいと思っています。私自身、今後も技術を学び続け、部下に目標とされるような技術者になりたいと考え、日々の業務と向き合っています」

大成建設が推し進める業務効率化、女性活躍推進は一歩一歩進んでいる。末田が歩んできたキャリアは、後輩たちのロールモデルとなるはずだ。

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仕事について

  • 仕事のやりがいは何ですか?

    建物ができるとともに、技術者としても成長できるところにやりがいを感じます。完成までにたくさんの人の手や技術、想いが加わり、ひとつの建築物を成しています。大成建設の仕事は規模が大きく、より多くの人と関わることができるため、得られる知識・技術も比例して大きくなります。そうした人たちの想いと技術に触れ、絆が深まる瞬間は代えがたい財産となります。

  • 入社理由は何ですか?

    就職活動中に大成建設の現場見学に伺い、そこでスケールの大きな仕事を目の当たりにし、将来は大きなプロジェクトの現場監督になりたいと強く憧れたことがきっかけです。また当時はまだ少なかった施工管理の女性社員を、積極的に採用していたのが大成建設でした。加えて、リクルーターの方が親身になって相談に乗ってくださり、現場の様々な話をざっくばらんにしていただいたのが最終的な決め手でした。

  • あなたにとって「地図に残る仕事。」とは?

    歴史上に名を残すことと同じくらい、困難なことであると思っています。建設は様々な要因により、予定通りに進むことなどほとんどありません。しかし、そういった状況に立ち向かい、乗り越えるからこそ、誰もが知るような建物が完成するのです。だからこそ地図に残る仕事は、関わる全ての人の記憶に残る仕事であるのだと思います。

  • 今後の目標を教えてください

    入社から約10年間、現場の仕事に携わってきました。全てではないものの、大概のことは理解できるようになったと自負しています。これからは仕事の領域を広げていき、発注者や設計者に対する交渉力、プレゼンテーション能力なども磨いていきたいと考えています。また現在携わっている最新技術を駆使した業務効率化などを、きちんと現場レベルに落とし込み、それをマネジメントできるようになることも今後の目標です。そしていつの日か、大きな現場の作業所長になれたら嬉しいです。

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同僚からのコメント

佐藤 昭夫

建築創造エンジニア

末田さんと私は、今の部署で上司と部下という関係なのですが、実は以前にもとある現場で同じプロジェクトチームを組んでいました。当時の末田さんはまだ入社数年目だったのですが、明るく元気な性格で、いきいきと働いていた印象があります。作業所にいる職人さんたちはその道のプロフェッショナルですので、若手社員はコミュニケーションが上手く取れないこともあるのですが、末田さんは前向きな姿勢が幸いして、物怖じせずに発言できる人でした。今はそうした性格に加えて冷静な判断もできるようになり、上手に「知と情」をコントロールできるようになっています。今後は女性活躍の先陣を切る存在として、後輩たちの道標になってくれるのではないかと思っています。

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