環境設備エンジニア

視野を広げて、見出す可能性

環境設備エンジニア

視野を広げて、見出す可能性

環境設備エンジニアは、設備の施工担当として、電気・衛生・空調・搬送設備などに携わり、協力会社と一体となって安全・品質・工程・コスト面の検討を行い、スムーズに工事が進められるように調整を図る。現地調査や見積作成、図面の確認、施工管理など、多岐にわたる仕事を行う。そのなかで大石は現在、病院の改修工事を担当している。「単に工程管理や品質管理を行うだけではなく、お客様への説明や設備の更新提案なども行います。客先のニーズを的確に捉え、病院の重要な機能を果たす設備の品質性能を、高いレベルで予定コスト内にて実現する必要があり、難易度の高い仕事だと感じています」

INTERVIEW

大石 沙紀の写真

大石 沙紀

SAKI OISHI

創造理工学研究科 地球・環境資源理工学専攻 修了
2016年入社

※内容は取材当時のものです

仲間と達成した地図に残る仕事

答えは常に現場にある

大石の胸に深く刻まれている言葉がある。「デスクワークも大事だが、しっかり現場を見ているか?」。とある現場の設備検査で、検査官から告げられた言葉だ。この言葉をきっかけに、彼女は改心した。

大石が初めて設備施工の主担当を任されたのは、入社4年目のこと。イベント施設の施工を担当していたときだった。大役に不安も感じたが、幸いなことに大石には心強い味方がいた。過去に協働したことのある設備業者2社が、協力会社として選定されたのだ。「仕事の進め方や、情報共有はかなりスムーズに進められました。良い関係性で協力してもらうことができたので、私自身もあまり気負わずに仕事ができました」

順調な滑り出しにも思えたが、そう易々とことは運ばない。転機となったのは、支店主導で行われる設備の検査だった。本件は完成までの期間が短く、品質パトロールや中間検査、完成検査などの検査が頻繁に実施されることになっていた。1ヶ月に一回ほどのペースで、検査の対応やいくつもの書類の準備が求められた。また協働する設備業者の関係者にも、検査に必要な図面や書類を用意してもらわなければならない。現場への指示と並行して、支店とのやりとりも増え、デスクワークに追われた。

やっとの思いで書類を準備することができた大石。しかし、現場検査では厳しい質問を受けることになる。「ここはどうやって進めようとしているの?」「工程はどうなっている?」。デスクワーク中心となり、なかなか自分の目で現場を確かめることができていなかった大石は、答えに窮した。冒頭の言葉は、このときにかけられたものだった。

「『頭で考えるだけでは現場は進まないよ』と言われ、ハッとしました。現場を見て、様々な要素を含めて考えなければいけないのに、それができていませんでした。デスクワークに追われ、建設において最も重要である現場を疎かにしてしまった。これでは主担当として失格だと、反省するきっかけになりました」

この日以来、大石は仕事の進め方を見直した。職人に相談されれば、必ず現場に行って確認するようにしている。また書類をつくる際も機械的に作成するのではなく、一つひとつの書類の意味をよく考えるようになった。

その後に行われた検査では、前回の検査官から高評価を獲得することができた。それを実現できたのは、あの日の、あの言葉があったからだろう。

仲間と達成した地図に残る仕事の画像

仕事について

  • 仕事のやりがいは何ですか?

    自分が主担当として定めた方針のもとで現場の作業が進むので、成果が目に見えることがモチベーションにつながります。また、担当者の技量や工夫によっては、工期の短縮やコスト抑制にもつながるため、単に工事を完了させるのではなく、高い目標を設定することも心がけています。大勢の関係者と連携しながら作業をするので大変なことも多いですが、自ら施工した設備が使われている様子を見ると達成感が湧いてきます。

  • 入社理由は何ですか?

    チームで大きな仕事をやり遂げることに魅力を感じて入社を志望しました。就職活動を始めた頃は、ものづくりがしたかったのでメーカーを見ていましたが、研究職は個人で仕事を行う印象が強く、あまり興味を惹かれませんでした。大成建設に興味を持ったのは、現場見学に参加したことがきっかけです。そこでスケールの大きさと、大勢の関係者がチームで作業している様子を見て、「一緒に働きたい」と強く感じました。中高時代に所属していた吹奏楽部で、仲間たちと音楽を奏でたときの楽しさと、近いものを感じたことも影響していると思います。

  • あなたにとって「地図に残る仕事。」とは?

    自分が生きた証を残すことだと思います。最近は改修工事を担当していることもあり、一から地図に残る仕事を行っているわけではありませんが、自分が携わったことで、一人でも多くの人の記憶に残るような仕事ができればいいなと考えています。そのため、お客様のご要望にできるだけ良い形で満足していただけるように、方針を決めて動いています。

  • 今後の目標を教えてください

    施工管理者としてできる限り長く働き続けていきたいです。また後輩の女性社員にとってのモデルケースになれたらと思っています。建設業においても女性の活躍は活発になっているものの、現場の仕事と、出産・子育てなどのライフイベントを両立することはなかなか難しいと認識しています。ですが、大成建設は男性の育児休暇取得率100%を達成しているように、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた取り組みが社内でも推進されてきており、その他導入されている制度も含めて、今後より一層浸透させていき、利用しやすい状況になれば、男女問わずより働きやすい環境になると考えています。

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同僚からのコメント

中島 弘二

環境設備エンジニア

大石さんとは約3年間同じ現場で、私が直属の上司として一緒に仕事をしていました。思い出深いのは、彼女が主担当をしていた現場の品質パトロールにおいて、高評価を獲得しているのを知ったときです。その現場は、彼女が初めて現場の施工管理業務の主要な部分を一人で担当したプロジェクトで、客先との打ち合わせや図面の確認、現場の品質・安全の管理などを一手に行っていました。責任感が強く、色々と苦労しながらも完成に向けて常に前向きに取り組んでいました。その本人の努力の成果が実ったことが、私も自分のことのように嬉しかったです。当然経験年数も少ないため、判断に迷うことはあったと思いますが、建物の完成に向けて、自分の思いを関係者に伝え、一生懸命に仕事に取り組む姿勢は、自然と周りの人の協力を得やすいと感じています。今後も仲間を大切にし、周囲を助け、周囲に助けられながら、大きく成長してほしいと思います。また、大石さんならではの視点で、自身で気づいた改善点を職場環境に反映させていき、誰にとっても働きやすい現場づくりを目指してほしいです。

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