プロジェクトストーリー

PROJECT

新阿蘇大橋

PROJECT STORY

閉ざされた交通の要所を、
早期に復旧せよ

2016年4月、最大震度7の強い揺れを観測する地震が熊本県を襲った。
地震の影響で、福岡と宮崎を結ぶ国道325号の「阿蘇大橋」は落橋。
地域住民の交通インフラの要所が断たれ、
日常生活のみならず、観光業、物流業にも甚大な被害を与えた。
「新阿蘇大橋」の建設は、その復興の象徴として、
地域の期待を一身に背負ってスタートしたのである。
高度な施工技術の導入と24時間態勢による着実な施工で、早期復旧を実現。
そして、2021年3月に開通を迎えた。
その復興プロジェクトの裏側に迫る。

新阿蘇大橋

INTRODUCTION

2016年4月14日と16日に、熊本県を震源とする最大震度7の地震が発生した。家屋の倒壊や停電、断水、道路・鉄道も一時的に不通になるなど、大きな被害をもたらした。そして16日未明の本震により国道325号の阿蘇大橋は落橋し、交通が分断。福岡と宮崎を結ぶ主要道路であっただけでなく、南阿蘇地域への観光、そして地元のライフラインとしても重要な役割を果たしていたため、早期の復旧が求められた。

橋の周辺は急峻な地形に加え、雄大な自然が広がる地域。自然環境に配慮しつつ、地震などの災害に耐え得る強い橋を建設しなければならなかった。また今回採用された「PC3径間連続ラーメン橋」は、最大橋脚高97.0m、中央支間長165.0mを有しており、本構造形式としては国内有数の規模を誇る橋梁でもあった。

災害復旧という位置付けから早期の開通が急務であり、工期の短縮は至上命題である。さらに、阿蘇地域特有の地質や気候条件の中で、国内有数規模の橋の構築を行う難易度の高い工事。一筋縄ではいかないことは、誰もが分かっていた。

しかし、だからこそ、挑む意義がある。地域の早期復興に貢献すべく、大成建設の土木チームによる一大プロジェクトが始まった。登場するプロジェクトメンバーのそれぞれが、どのような任務を担い、どのような役割を果たしたのか。それぞれのストーリーを追っていく。

新阿蘇大橋の画像